2022/02/27 00:00


今回も、

神奈川県の葉山町にある『雷頭動物診療室』獣医師 金木 葉一 先生に

疑問に答えていただきました。


〜Q. 青魚はアレルギー反応が出にくいのでしょうか?〜


A.出にくいです。

むしろ、EPAやDHAの不飽和脂肪酸を多く含む食材のため、アレルギーの改善に役立つ食材として期待しています。


青魚を口にしたことのあるワンちゃん、ネコちゃんたちはそれほど多くないため、

新奇タンパクの一つとして該当すると思います。


ただし、人に準ずるのであれば、

食物アレルギーの中で占める魚アレルギーは、約2%ほどしかありません。


その中でも、魚アレルギーの原因になりやすい、パルプアルブミンやコラーゲンの含有量や、

交差反応などにもよりますが、サーモンにアレルギーを持っていると、

最大50%の確率で、交差反応が起こる可能性があると言われています。

※交差反応:抗体がつくられる元となった抗原とは別の類似抗原にも結合することを言います。


また、食材そのものがアレルゲンでなくても、

新鮮ではないお魚からのヒスタミン中毒、 アニサキスなどの寄生虫アレルギー、

胃腸に残った内容物の貝や甲殻類、海藻アレルギーが原因ということもありますので、

誤った判断をしないよう注意が必要です。


こういった考えは魚だけではなく、食材となる全ての動物種に言えることです。

例えば、草食動物の中のイネ科やマメ科の植物、それを捕食する肉食動物などです。


加熱しても無くならない、アレルゲンも多いので加圧という調理工夫も大事です。

ヒスタミンも加熱後に分解される訳でなく、原材料の収穫から調理完了まで、速やかな処理や対応が予防策になります。


様々なことを考えていくと、日本食や離乳食に近い考え方も多い気がします。

青魚や発酵食品など、昔から健康にいいと言われる食材はやはりいいものが多いです。


ですが、一部の子にはそうでないことも事実です。

何となくで、合っていない食事を続けないよう、注意していきましょう。


【雷頭動物診療室】

〒240-0111

神奈川県三浦郡三浦郡葉山町 一色1179−5 カヤの木テラス

獣医師 金木 葉一

電話:046-876-6818

外来:9:00-12:00 / 16:00-18:00

休診:月・木・祝日は午後より休診